この時点で午後1時。お昼休憩はない。再び5分の休憩をはさみ、ついに組手だ。黒帯、上級者が体育館に整列した。列の中には、支部長・道場責任者の姿もある。2分5ラウンドを1セットとして、激しい打ち合いが始まった。
その中でひときわ大きな音を立てて打ち合う選手がいた。野本と前川だ。ワールドカップまで残りちょうど3ヵ月。普段はバラバラの道場で稽古しているため、本気で技を出し、試し合えるこの機会は、絶好の稽古場だ。同様に、佐藤、竹澤、細川、酒井だけでなく、石原支部長や井上責任者も壮絶な組手を始めた。あっという間に彼らの全身から汗が噴出した。
上級者が終わると、今度は少年部と幼年が1分5ランドを1セットとして行ない、1セットずつ交互に行なわれる。途中、小学生の相手を務めるため、中学生は3セット連続で行なう場面もあった。そして、1時間45分が経過。じつに6セット、計30ラウンドにも及ぶ組手を全員がやり抜いた。まだ息の上がる選手たちの道着は、水を浴びたようにビショビショだ。
ラストを締めくくるのは、ユース合宿で行なっているスーパーサーキット。残りの力を使い果たすスーパーサーキットは、3セット行なわれた。体育館の床には、あちらこちらに汗が水溜りとなって落ちていた。
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