「朝日が昇るような合宿だった」
2005年に行われた第1期ユース・ジャパン強化合宿の後に、緑健児代表はそんな言葉を残している。奮闘する47名の若者から大いなる可能性を感じ、明るい未来が見えたということだ。
それから10年が経過し、緑代表が見た未来は現実のものとなった。第1期メンバーだった島本雄二が第11回世界大会を制覇。ユース・ジャパンがテーマに掲げてきた『伝統・継承』が結実した瞬間だった。雄二だけではない。準優勝の入来建武、4位の前田勝汰、5位の島本一二三など、ユース出身のたくさんの“太陽”が、空高く輝いた。男女ともにユース世代が初めて主力として結果を残したことで、これまで未来形で語られることが多かったユース・ジャパンが現在進行形に変わり、新たな次代に突入したと言えるだろう。
11月13日〜15日、山梨県の富士緑の休暇村で、第11期ユース・ジャパン強化合宿が行われ、394名が参加。第6・10回世界チャンピオンの塚本徳臣支部長をはじめとする強化委員の他に、コーチとして島本雄二、緑強志、前田優輝、山本和也、将口恵美、加藤小也香のユース卒業生も名を連ねた。
また、今回のキャプテン、副キャプテンは4名全員が第11回世界大会の日本代表で占められ、とくに女子の副キャプテンを務めた南原朱里は、現役ユースながら準優勝をはたしている。身近にいる選手の活躍は、他の参加者にとって大きな刺激となったことだろう。 |