この度は、二段への昇段審査に挑戦させて下さいました事、本当にありがとうございました。
島内先輩に連れて行ってもらい、はりまや橋にあった三好道場に入門したので平成4年5月6日。それ以来あっという間に19年の月日が流れました。
この間、思い返せば稽古を想像しただけで行くのが怖くなり逃げ出したい時、稽古不足を理由に試合前不安になり辞めたいなと思った時など、いろいろな事がありました。小心者で、試合前はいつもご飯が食べられなくなりやせ細っていました。そのたびに逃げ出す訳にはいかない、自分に負けるなと思い何とか克服し挑戦してきました。今回の審査にあたっても不安で仕方なく、三ヵ月間眠れない日々が続きました。しかし、逃げ出す訳にはいかない、なんとかせねばと思い稽古に打込みました。基本、型、補強等の体力的なものについては、今までの積重ねがありますので、自分なりには何とか大丈夫と思えるようにできました。ただ、やはり苦手な組手だけは不安な気持ちが拭い切れずに補強期間を終えてしまいました。そして、本番は思った通り非常に厳しい審査であり、最大の難関である10人組手では、体力・気力の限界に達し、まさに立っていられるのがやっとの状態でした。結果的にはぎりぎりで合格にして頂く事が出来ましたが、内容的には本当に不甲斐無いものであり、自身の力不足に情けなく、こんな事では師範や先輩方に申し訳ないと思いました。
悔しい思いをした審査会でしたが、一方で本当に感激し嬉しい事もありました。井上先輩、野本先輩、伊東さん方、県外からも応援に来てくださり、相手をしてくださいました。そして、本部道場の斎藤師範代、竹澤師範代、内田先生もいつも通りいてくださいました。森田さん、友草君達、交流試合の時から一緒に切磋琢磨し合って来た初段の仲間も駆けつけてくれていました。そして、片岡、松田も。
19年間の道場生活の中で先輩方にはいろいろな所へ連れて行って頂きました。世界大会、全日本大会、ウエイト制大会、ワールドカップなど野本先輩や竹澤師範代が試合で活躍する姿に憧れ感動し、井上先輩が全日本大会や四国大会で頑張られる姿に勇気を奮いたたせていただきました。そしていつも後輩としてこの仲間でいられてうれしく幸せであると思っていました。10人組手の前に、師範が対戦相手の名前を呼んで下さり、先輩方が一列に並ばれた時は感激して胸にぐっと来るものがありました。足は少し震えてしまいました。いざ組手が始まると、感慨に浸る間もなく必死でしたがその中でも師範の激励、先輩方のアドバイスは聞こえその声を頼りになんとか耐えました。審査会を通して、改めてこの素晴らしい師範や先輩方仲間達がいて下さる事に感激し、感謝の気持ちを抱かずにはいられませんでした。皆様本当にありがとうございました。
平成4年入門、平成13年初段、平成23年二段とまさに10年毎ですが、こつこつと積重ねることができてよかったと思います。そして何より、三好道場で師範、先輩方、仲間達に出会えた事が僕の人生においてかけがえのない財産になっています。師範には空手以外の事でもいつも心配をかけ申し訳なく思っています。竹澤師範代にも何度も助けていただき感謝しています。いろいろな事を含めて、審査の時には情けなかったけど、徐々に二段らしくなって来たと師範や先輩方に認めて頂けるように努力してまいります。
年齢も40才に近くなりましたが、まだまだ、斎藤師範代、井上先輩を見習って空手の稽古に励み、また、現役で頑張っておられる野本先輩、竹澤師範代をお手本にして試合にも挑戦していきたいと考えております。そしてこれからも、三好師範の下で道場生の仲間達と共に人生を進んで行きたいと思いますのでよろしくお願いします。 押忍
新極真会高知支部三好道場
船井孝誠
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